第72回 独立書展に出品!②
こんばんは!楓書法教室の水口天楓です🍁
この度、1月11日(木)から21日(日)まで、東京・六本木の国立新美術館で行われた、独立書展に出品いたしました!独立書展はこの時期の恒例で、お正月が明けて、六本木の展覧会に行くと「さあ、今年も頑張るぞ!」という気になってきます。😃
前回は独立書人団とはなんだ、独立書展とはなんだ、ということを熱く語りましたので、今回の独立書展に出品した作品をお見せして、作品解説をしたいと思います。
↓↓私の作品です
2024年第72回独立書展「面従腹背」 額装・二八サイズ 234×53センチ
ギリシャ神話「トロイアの木馬」より捻り出した四字熟語
トロイア王・プリアモスとヘカベーの息子、アレクサンドロスは、生まれる時にヘカベーが見た悪夢が原因で、山へ捨てられることになるのだが、捨てられたアレクサンドロスは熊の母乳で生き延び、羊飼いに飼われ、パリスと名を新たに育てられた。
このパリスはギリシャ神話では美青年として有名で、後に、オイノーネーと結婚し、自らも羊飼いとして生活をしていた。
ところがある日、ヘーラー、アテーナー、アプロディーテーの三女神がやって来て、パリスにこの三女神のうち、誰が美しいかを審判させることになった。
へーラーは「絶大な権力」を、アテーナーは「戦いにおける勝利」を、アプロディーテーは「美しい女を与える」と、各々賄賂をパリスへと渡し、結局「美しい女を与える」と言ったアプロディーテーが勝利を収めたのであった。
アプロディーテーの誘いによって連れ出されたのは、ギリシアのスパルタ王・メネラーオス妃、ヘレネー。
パリスは妻のオイノーネーを捨て、ヘレネーと共に結婚するのであるが、ヘレネーをパリスから奪還しようと、メネラーオスが動き始めたことが、後のトロイア戦争へと繋がっていく。
話は進んで、トロイア戦争末期。難攻不落な要塞都市トロイアを攻め落とすのは、難儀なことであり、戦争は10年以上続いていた。
ギリシア側の攻撃が手詰まりを迎えた時、ギリシア側の大将・オデュッセウスは、大きな木馬をトロイアへ運ぶことを決断する。
高さが12m、幅が10mほどでトロイア城の門よりも大きな木馬。
その木馬だけをトロイアの城のある、門の前に残し、ギリシア側はトロイアから撤退する。逃げ遅れたであろうギリシア人に、トロイア人が話を聞くと、
「このまま戦争を続けていては、女神アテネのお告げにより、お互いが全滅してしまう。アテネの怒りを抑えるための、木馬である。」
そんな言葉を信じ、その木馬を入れ込む為に、頑丈な門を突き破り、城の中へと無理矢理押し込めてしまうのであった。そんな木馬を受け取ったトロイア人達は、トロイア側の勝利を確信し、一晩中美酒に酔いしれ、寝静まった夜中…
なんと祈りを模したはずの木馬の中から、ゾロゾロとギリシア側の人が出てきて、トロイアの人々を討ち、一夜にして炎上…トロイアは一瞬にして滅亡に追い込まれたのであった。
一見美しいと思うものには、無害で穏やかなものを感じ、安心し切って受け入れようとするのだが、何でもかんでも良い顔をして受け入れていると、実は背後に潜んでいるのはとんでもない裏切りや、脅威であり、いつ自らの足場が崩壊するのかはわからないということ。
面従腹背:表向きではよく従ったふりをしているが、内心では全く反対している、ということ。
少し恐ろしい作品の詳細ですが笑😂
表面ではニコニコしているのに、今にも襲いかかってきそうな恐怖を表現してみました。
変わった墨の色をしていますが、これは「淡墨(たんぼく)」といって、あえて墨を滲ませることによって、面白い表現ができるように工夫をしています。
淡墨の作品は味があって面白いですよ。作品作りの幅が広がります。
「こんな作品作ってみたいなー」
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